皇居の秘境・桃華楽堂が魅せる奇跡の音響設計と今井兼次の独創
話題沸騰中の 皇居の秘境・桃華楽堂が魅せる奇跡の音響設計と今井兼次の独創について、詳しいまとめを分かりやすく掲載しています。
桃華楽堂の真の魔力は、そこで奏でられる音の振幅の広さにある。千数百年の伝統を誇る雅楽・クラシック音楽。一見すると対極に位置するこの2つの音楽ジャンルが、同じひとつの空間で見事な共鳴を果たす。
笙(しょう)の天から降り注ぐような和音や、篳篥(ひちりき)の鋭く力強い旋律は、ドーム状の天井に包み込まれて優美な広がりを得る。一方で、弦楽四重奏やピアノの繊細なピアニッシモは、陶片の凹凸によって心地よく拡散し、客席全体を柔らかな空気の膜で包み込む。皇居東御苑の豊かな木々が外の世界の騒音を完全にシャットアウトする中、純度100パーセントの響きだけが立ち上る贅沢。ここで演奏を許された音楽家たちが「自らの演奏が空間によって浄化されるようだ」と口を揃えるのも頷ける。