吾亦紅が心を揺さぶる理由とは?名曲誕生秘話と植物の真実に迫る
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楽曲のモチーフとなった野草の生態に目を向けると、この花がなぜこれほど哀愁を想起させるのかが論理的に見えてきます。山野の日当たりのよい草地に自生するバラ科ワレモコウ属の多年草で、ワレモコウ 開花時期は晩夏から晩秋にかけての8月から10月頃。一般的なバラ科植物とは異なり、華やかな花びらは持たず、花弁のように見える部分は4枚の「萼(がく)」です。花穂の上部から下部へと咲き進む珍しい有限花序を持っています。
気になる吾亦紅 名前の由来には、歴史的にいくつかの有力な説が伝わっています。最も情緒的な説は、花たちが自分たちの紅の美しさを競い合っていた際、目立たない濃暗赤色のこの花が「我もまた紅(赤)なり」と小さく名乗りを上げたという伝承です。また、漢字表記には「吾亦紅」のほかに「吾木香」や「我妹紅」と書く場合もあり、生薬の香りが沈香や木香に似ていることや、愛しい人(我妹)への慕情を象徴する花とされたことに由来するとも言われています。
こうした佇まいから生まれた吾亦紅 花言葉は、「愛慕」「移りゆく日々」「もの思い」「変化」など。派手な色彩で自己主張することなく、風に吹かれて揺れながらも力強く根を張る姿は、まさに曲中で描かれる「遠くから不器用な息子を見守り続けた母親」の面影そのものといえます。