腰方形筋の作用と解剖学を徹底解剖!腰痛や骨盤の歪みを防ぐ方法
これさえ読めば安心! 腰方形筋の作用と解剖学を徹底解剖!腰痛や骨盤の歪みを防ぐ方法の進め方をステップバイステップで解説します。
腰方形筋(quadratus lumborum)の真価を理解するには、まずその緻密な構造を知る必要があります。理学療法士や整形外科医向けの解剖学テキストにおいても、本筋は「後腹壁を構成する深層の板状筋」として極めて重要な位置付けを与えられています。
腰方形筋の起始停止を整理すると、単一方向の繊維ではなく、複数の走行を持つ筋線維が交差するように張られていることが分かります。主な付着部は以下の通りです。
- 起始部:腸骨稜の内唇(骨盤の上縁部)、および腸腰靭帯
- 停止部:第12肋骨の下縁、ならびに第1〜第4(時に第5)腰椎の横突起
解剖学的な分類では、腸骨から肋骨へまっすぐ走る「腸肋部」、腸骨から腰椎横突起へ斜めに走る「腸腰部」、腰椎横突起から肋骨へ走る「腰肋部」の3系統の線維群から構成されています。この多方向への線維配列があるからこそ、腰方形筋は体幹を前後左右あらゆる角度から支え、腰椎の剪断力(ズレる力)に抵抗できるのです。
また、腰方形筋の支配神経は、第12胸神経である「肋下神経」および「第1〜第3腰神経の前枝」です。血流供給においては腰動脈や腸腰動脈が担っています。さらに臨床上極めて重要なのが、この筋肉が「胸腰筋膜(前葉と中葉)」に挟まれるように包まれ、内側では大腰筋、後方では脊柱起立筋(最長筋や腸肋筋)、深層では多裂筋と筋膜ネットワークを介して密接に連結している点です。腰の奥深くにある単体の筋肉として孤立しているのではなく、背部全体の張力バランスを統括するキーストーンとして機能しています。