ドンキでドライアイスは買える?店舗調査と無料配布の真相を暴く

ドンキでドライアイスは買える?店舗調査と無料配布の真相を暴くの疑問点について、専門知識を詳しくお届けします。

問題の根底には、国内における炭酸ガスの供給構造そのものが抱える構造的脆弱性もある。国内のドライアイス市場で圧倒的なシェアを握る日本液炭株式会社などの供給元は、石油化学プラントや製鉄所の副生ガスを精製して原料炭酸ガスを確保している。しかし近年、国内コンビナートの再編やプラントの定期修繕、脱炭素化に伴う稼働調整が重なり、炭酸ガスの発生量そのものが全国的に減少傾向にある。

需給が逼迫すれば、卸値は跳ね上がる。業界関係者によれば、過去数年でドライアイスの仕入れ価格は断続的な値上げを余儀なくされているという。病院向けの検体輸送や冷凍食品の幹線輸送といった公共性の高い産業用途への供給が最優先される中、街のディスカウント店の店頭で一般消費者に気兼ねなく切り売りする余裕など、元より卸側にも存在しないのだ。

結果として、小売り各社は「配るだけでもコストが嵩むドライアイス」の取り扱い量を極力絞り込む方向に舵を切っている。ドンキの店頭で機械が休止していたり、サービスが予告なく板氷に置き換わったりしている光景は、単なる店舗の怠慢ではなく、素材の川上から押し寄せるサプライチェーンの構造変動が生み出した必然の帰結である。

清水 千尋

清水 千尋

フード&トラベルライター

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

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