富士山世界遺産センター静岡と山梨どっち?違いと見どころを徹底比較

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静岡県富士山世界遺産センターを語る上で欠かせないのが、プリツカー賞受賞の世界的建築家・坂茂氏が手掛けたアイコニックな外観です。敷地前面に張られた浅い水盤の中央に、地元産の富士ヒノキを緻密に組み上げた巨大な「逆さ富士」の木格子コーンがそびえ立っています。水面にその姿が映り込むことで、正位置の「優美な富士山」のシルエットが浮かび上がり、天候に恵まれれば背後に本物の富士山が重なるという、緻密に計算されたランドスケープ設計が施されています。

館内に入ると、展示空間そのものがひとつのストーリーを紡ぎ出します。中心となるのは、逆円錐形の内壁に沿って緩やかに上昇する全長約193メートルのらせんスロープです。来館者はスロープを歩きながら、壁面に投影されるタイムラプス映像によって、海抜0メートルの駿河湾から樹海、森林限界を抜け、雲海を見下ろす山頂(3,776m)へと至る登山の追体験を楽しむことができます。

らせんを登りきった最上階の5階展望ホールには、あえて展示物を一切置かず、一枚の大ガラスで本物の富士山を額縁のように切り取った「展望テラス」が用意されています。登頂の達成感とともに目の前に広がる実物の威容は、多くの来館者が息をのむ瞬間です。下りスロープでは、富士山信仰の歴史や絵画・文学に与えた影響を貴重な古文書や美術資料、タッチパネルで学ぶ構成となっており、知的探求心を刺激する設計が見事に完成されています。

木村 陽翔

木村 陽翔

テックライター兼ウェブディレクター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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