アルツハイマーと認知症の違いは?原因や初期症状・進行を徹底比較

アルツハイマーと認知症の違いは?原因や初期症状・進行を徹底比較とはどのようなものなのか? 専門的な分析を簡潔に解説します。

認知症を引き起こす疾患は多岐にわたりますが、臨床上は「4大認知症」と呼ばれる疾患群が全体の9割以上を占めます。それぞれの病態、好発年齢、進行スピード、目立つ症状には明確な差異が存在します。

認知症の分類推定割合・主な原因物質代表的な初期症状・進行パターン他疾患との鑑別ポイントアルツハイマー型認知症約65〜70%
アミロイドβ蛋白、タウ蛋白の蓄積直近の記憶障害から始まり、年単位で緩やかに連続して進行する身体の麻痺などは初期に出にくく、取り繕い当惑や作話が目立つ血管性認知症約15〜20%
脳梗塞、脳出血、微小血管病変脳血管障害の発作ごとに階段状に悪化する(できることとできないことの差が激しい)まだら認知症、歩行障害、感情失禁(突然泣く・怒る)を初期から伴いやすいレビー小体型認知症約4〜10%
α-シヌクレイン蛋白(レビー小体)日内や日ごとの認知機能の激しい変動、調子の良し悪しの波がある「壁に虫がいる」などのリアルな幻視、手足の震えや歩行障害(パーキンソニズム)前頭側頭型認知症(ピック病等)約1〜2%
TDP-43、タウ蛋白等の局所蓄積記憶は比較的保たれる一方、理性の欠如や反社会的行動が先行する万引き、暴言、決まった行動を繰り返す常同行動、自己中心的な性格変化

血管性認知症との症状比較において顕著なのは、血管性認知症が「脳のどの領域が損傷したか」によって症状が限定される点です。記憶力は保たれているのに計算だけができなくなったり、日によって受け答えの明瞭さが全く異なったりする「まだら認知症」を示します。対してアルツハイマー型は、新しいエピソード記憶から一貫して失われていく特徴があります。

レビー小体型認知症との違いでは、初期における「幻視」と「運動機能障害」の有無が大きな鑑別点となります。「天井から子どもが降りてくる」と極めて具体的に訴えたり、手足がこわばって小刻み歩行になったりする症状はアルツハイマー初期にはほぼ見られません。前頭側頭型認知症の行動変化では、恥じらいの感情が薄れ、他人の家の庭に入り込んだりルールを無視したりする「脱抑制」が初期から現れます。病型ごとの鑑別診断が不可欠となるのは、投与すべき薬剤や介護のアプローチが正反対になる場合があるためです。

山本 拓海

山本 拓海

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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