ロココ宮廷を魅了した「ローブ・ア・ラ・フランセーズ」の構造と秘密
ロココ宮廷を魅了した「ローブ・ア・ラ・フランセーズ」の構造と秘密を詳しくリサーチ! 知っておきたい トピックの裏側を分かりやすく展開します。
ローブ・ア・ラ・フランセーズ最大の特徴は、肩から裾へと流れるように落ちる背中の二重箱ひだ、通称「ワトープリーツ(ヴァトー襞)」にあります。画家アントワーヌ・ワトーが描いた絵画にこのプリーツの後ろ姿が多く登場することから名付けられたもので、歩くたびに波打ち、貴婦人の優雅な所作をドラマチックに演出しました。
この構築的なシルエットを成立させていたのが、高度に計算された当時の下着です。
上半身は鯨骨を仕込んだコルセット(コール・ピケ)で極限まで締め上げ、胸元を押し上げて逆三角形のシャープなウエストを形成。下半身は鯨骨や籐の骨組みで作られた「パニエ」によってスカートを左右へ大きく広げました。正面から見ると圧倒的な幅を持ちながら、横から見ると驚くほど平坦という、劇的な視覚効果を生み出す立体構造が確立されていたのです。