真鯛のさばき方完全ガイド|硬い骨とウロコを攻略する三枚おろしの極意
真鯛のさばき方完全ガイド|硬い骨とウロコを攻略する三枚おろしの極意の要点を詳しく解説してご紹介します。
三枚におろした上身(フィーレ)を刺身として仕上げるには、丁寧な真鯛の柵取り手順を踏む必要があります。おろした身の内側には硬い腹骨(肋骨)が湾曲して並んでいるため、包丁の刃を上向きに沿わせるようにして、薄く削ぎ取る「腹骨すき」を行います。
次に、身の中央を縦断する血合い骨の処理です。ここには2つのアプローチがあります。1つは、血合い骨の左右に沿って包丁を入れ、骨ごと赤身の筋を切り落として背身と腹身の2本の柵に分ける方法。もう1つは、身の形をそのまま保ちたい場合に魚の骨抜きコツを活用する方法です。骨抜き用ピンセットを使用する際は、「骨の生えている斜め頭方向」に向かってゆっくりと引き抜きます。垂直や尾側に向かって無理に引っ張ると、身が裂けて断面がボロボロになり、食感を著しく損ないます。
皮を引いて白身の透明感を楽しむなら、真鯛の刺身の切り方として定番の「平造り」や「そぎ切り」を用います。平造りは繊維に対して直角に刃を当て、包丁の刃元から刃先までを一気に手前に引いて切り出します。角がピンと立った刺身は、口に入れた瞬間の心地よい歯ごたえを生み出します。
一方、真鯛の真骨頂とも言えるのが皮下の濃厚な脂を味わう真鯛の湯引き方法(松皮造り)です。皮を引かずに柵の状態で皮目を上に向け、斜めにしたまな板の上に置きます。上から清潔な布巾を被せ、沸騰直前(約85〜90℃)の熱湯を満遍なく回しかけます。皮が一瞬で縮み、霜降り状になった直後、あらかじめ用意しておいた氷水へ柵ごと沈めて急速冷却します。熱が身の深部まで通って煮魚状態になるのを防ぎ、皮のゼラチン質だけを柔らかく引き締める科学的アプローチです。氷水から引き揚げた後は、ペーパーで水気を一滴も残さず拭き取ることで、皮目のコリコリとした弾力と芳醇な脂の甘みが際立つ極上の一皿が完成します。