Cad/Cam冠をおすすめしない理由とは?割れる噂の真相と後悔防ぐ選択基準

Cad/Cam冠をおすすめしない理由とは?割れる噂の真相と後悔防ぐ選択基準に関する気になる情報をわかりやすくまとめました。詳細を読もうことができます。

ネット上の検索窓に「CAD/CAM冠」と入力すると、サジェストに「おすすめしない」「後悔」「割れる」といったネガティブな語句が並びます。これらの噂は単なる都市伝説ではなく、素材の物性と口腔内の過酷な環境が引き起こす物理的な必然性に基づいています。

医療法人社団や臨床に携わる歯科医師の見解によると、CAD/CAM冠の正体は「ハイブリッドレジン」と呼ばれる素材です。これは約70〜80%のセラミック微粒子をアクリル系樹脂(プラスチック)に混ぜて固めたブロックであり、陶器素材であるオールセラミックや人工ダイヤモンドと呼ばれるジルコニアとは根本的に強度が異なります。曲げ強度の数値を比較すると、ジルコニアが1,000〜1,200MPa以上、一般的なプレスセラミックが400MPa前後であるのに対し、保険適用CAD/CAM冠用ブロックは150〜240MPa程度にとどまります。

ヒトが食事で奥歯を噛みしめる際、瞬間的にかかる力は自らの体重と同等、あるいはそれ以上(50〜70kg超)に達します。就寝中の無意識な歯ぎしりや食いしばりでは、その2〜3倍もの荷重が集中することも珍しくありません。プラスチック成分を含むCAD/CAM冠は、金属のように「強い力でわずかに変形して粘り強く耐える(延性)」ことも、ジルコニアのように「圧倒的な硬さで弾き返す」こともできません。過度なストレスが加わると、素材内部に生じたマイクロクラック(微小な亀裂)が急速に広がり、ある日突然真っ二つに破折する事態に陥ります。

さらに「すぐ外れる」というトラブルの主因は、材料の弾性と接着技術の難度にあります。CAD/CAM冠は咬合圧を受けると微小な「たわみ(弾性変形)」を生じます。冠自体がわずかに歪むことで、歯と冠を密着させているレジンセメントの接着界面が破壊され、接着層がボロボロに崩れて脱落に至るのです。高井歯科クリニックなどの臨床医が警鐘を鳴らす通り、「外れただけならまだしも、外れかかった隙間から唾液やプラークが侵入し、気づかないうちに土台の歯が広範囲に軟化して二次虫歯が進行していた」というケースが最も警戒すべきリスクです。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest