自閉症特有の顔つきはあるのか?噂の真相と医学的根拠を徹底検証
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SNSやネット掲示板で頻繁に語られるもう1つの強い言説が、「自閉症スペクトラムの人には美男美女や童顔が多い」というものです。「瞳が澄んでいて人形のよう」「年齢より極端に若く見える」といった語られ方をしますが、これにも医学的根拠はありません。しかし、この言説がこれほど広まった背景には、人間の認知心理学に基づいた明確な理由が存在します。
1つ目の理由は、「社会的愛想笑い(営業スマイル)の少なさ」に伴う皮膚への影響です。定型発達の人は、他者との円滑な関係維持のために眉間にシワを寄せたり、目を細めて愛想笑いを浮かべたりと、日常的に多大な表情筋の緊張を繰り返します。一方でASDの当事者は、不要な社会的表情を作らない傾向があるため、表情ジワが刻まれにくく、肌の質感がフラットで陶器のように見えやすい側面があります。これが周囲に「生活感がない」「若々しい」「無垢な美少年・美少女」という印象を与える要因となります。
2つ目は、「ハロー効果」と「確証バイアス」の複合作用です。メディアやネット上で著名なASD当事者やインフルエンサーが容姿端麗であった場合、「あの人は自閉症だから独特の整った顔立ちなのだ」と強く記憶に焼き付きます。反対に、ごく平凡な外見の当事者に出会っても記憶に残らないため、「自閉症=美形」というステレオタイプだけが選択的に強化されていく心理的構造が働いています。