可とう性とは?柔軟性との違いや工業配管・最新樹脂の実力を徹底解明
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可とう性は、配管や継手といった金属・樹脂成型品だけの専売特許ではありません。高分子化学や土木舗装の先端領域でも、従来の常識を覆す技術革新が進行しています。
その筆頭が可とう性エポキシ樹脂です。本来、エポキシ樹脂といえば接着力や電気絶縁性、耐薬品性に優れる一方で、「硬くて脆い(ガラス転移温度が高く、耐衝撃性に弱い)」という弱点を持っていました。従来の硬質エポキシを車載電子機器の基板封止や異種金属の接着に用いると、極寒から極熱に至る激しいヒートショック(熱サイクル試験)に耐えられず、樹脂内部にクラック(ひび割れ)が発生するトラブルが頻発していました。
そこで開発されたのが、エポキシ主鎖の分子構造内に柔軟なポリエーテル構造や長鎖アルキル基、ウレタン結合などを化学的に組み込んだ可とう性エポキシ樹脂です。これにより、エポキシ本来の高い耐薬品性と接着強度を維持したまま、硬化物の破断伸びを従来の数%以下から50〜100%超へと飛躍的に向上させることに成功しました。2026年現在の先端EVパワー半導体や車載LiDARモジュールにおいて、膨張率の異なるシリコンチップと金属基板をつなぐアンダーフィル材・封止材として不可欠な材料となっています。
土木インフラの分野では、重交通道路や交差点付近で導入が進む可とう性舗装(半たわみ性舗装や改質アスファルト舗装)が顕著な成果を上げています。従来のアスファルト舗装はしなやかですが大型トラックの据え切りや重荷重によって「わだち掘れ(塑性変形)」が生じやすく、コンクリート舗装は頑丈ですがひび割れや補修性の悪さが難点でした。開粒度アスファルトの隙間に特殊なセメントミルクを注入して固める半たわみ性舗装は、アスファルトの持つ可とう性とセメントの持つ高剛性をハイブリッド化させ、耐荷重性と曲げ変形追従性を両立させています。