延長コードの連結は火災の元?繋ぎ足しが危険な真の理由と安全対策
延長コードの連結は火災の元?繋ぎ足しが危険な真の理由と安全対策の具体的な内容に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。
連結配線を行う人が真っ先に確認するのが「定格容量」です。一般家庭用の電源タップの多くには「合計1500Wまで」と記載されており、これを守っていれば大丈夫だと信じ込まれています。しかし、ここには電気工学上の致命的な3つの盲点が潜んでいます。
1つ目の盲点は、電気容量アンペア計算の狂いです。日本の一般家庭の単相100V電源において、1500Wは15Aに相当します。元電源から1本のコードを伸ばし、その先に3口タップを繋ぎ、さらに別のタップを繋いだ場合、上流のコードには下流で使われるすべての電流が集約されます。消費電力の大きいヘアドライヤー(1200W)と電気ケトル(1000W)を別の部屋から引っ張ってきたコードにそれぞれ挿せば、連結部周辺には22Aもの過電流が流れ込み、被覆が耐えきれず発煙します。
2つ目の盲点が「電圧降下による影響」です。電線にはわずかながら電気抵抗があり、コードを何本も連結して全長が長くなるほど、末端に届く電圧は100Vから95V、90Vへと低下します。精密機器やモーターを搭載した家電は、電圧が下がると所定のパワーを維持しようとして余計に電流を引き込む特性を持つものがあり、これが回路全体の発熱を一層加速させます。
3つ目は「トラッキング現象対策」の破綻です。床を這わせた連結部分は家具の裏や部屋の隅に追いやられがちで、掃除の手が届きません。緩みかけたプラグの隙間に溜まった綿埃が空気中の湿気を吸い、微小な放電を繰り返すことで炭化導電路が形成され、ある日突然発火に至るトラッキング火災は、コードの連結部が最も生じやすい温床となっています。