うつ病で顔の表情はどう変わる?目がうつろ・笑えないサインと見分け方
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抑うつ状態に陥った際、最も周囲が違和感を覚えやすいのが「視線の変化」と「自発的な笑顔の消失」です。日本精神神経学会の臨床知見や各種精神医学論文によると、うつ病を発症した個人の約7割以上において、視線が定まらない、まばたきの頻度が極端に増減する、あるいは一点を凝視したまま視線が動かなくなる「うつ病特有の目つきの変化」が観察されます。
なぜうつ病になると笑えない事態が起きるのか。その背景には、セロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンといった神経伝達物質の枯渇による「感情の平板化」と、大脳皮質・大脳基底核の機能低下があります。通常、人間が喜びや共感を感じた際には大頬骨筋や眼輪筋が無意識に連動しますが、抑うつ状態では情動そのものが抑制されるため、表情筋への電気信号が著しく減少します。その結果、本人が意識的に笑おうとしても口角だけが引きつり、目元に笑みが生じない独特の違和感として表れます。
また、精神疾患の表情を捉えた臨床写真や記録においても、眉間に深く刻まれた縦ジワ(通称:ウェラグート徴候)や、上眼瞼(上まぶた)の外側がわずかに下がるオメガ徴候(眉間から額にかけてギリシャ文字のΩのようなシワが寄る現象)が古典的精神医学の時代から報告されています。これらは本人の意思とは無関係に、持続的な精神的苦痛と過剰な筋緊張が生み出す身体的シグナルです。