笑顔の歪みや口元の左右差を招く「下唇下制筋」の正体と最新治療
笑顔の歪みや口元の左右差を招く「下唇下制筋」の正体と最新治療にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。
口元を下げる筋肉として混同されやすい存在に「口角下制筋」があります。両者は隣接しているものの、付着する位置や動かす組織、そして顔立ちに与える影響が明確に異なります。
最大の違いは力を伝えるターゲットです。下唇下制筋は「下唇そのもの」に付着して唇を下へ引き倒すのに対し、口角下制筋は「唇の端(口角)」に付着して口角を下方へ引っ張ります。いわゆる「への字口」やマリオネットラインの直接的な原因となるのは口角下制筋ですが、イーッと歯を見せたときに下唇だけが不自然にめくれたり片側に引っ張られたりする場合は下唇下制筋が主因です。
美容医療の現場でもこの見極めは極めて重視されます。ターゲットを誤ってボトックスを投与すると、口角を上げたいのに下唇の動きが鈍くなり、食事中に食べこぼしが起きたり発音が不明瞭になったりするリスクが生じます。両筋肉の境目を触知し、動的な表情を正しく見極める診断力が問われます。