大久野島のうさぎ持ち帰りは犯罪?捕獲禁止の罰則と知られざる現場の真相

大久野島のうさぎ持ち帰りは犯罪?捕獲禁止の罰則と知られざる現場の真相についての疑問解決ガイドをご紹介します。

大久野島の現場を取材すると、観光地としての華やかなもふもふパラダイスの裏で、関係者が長年頭を悩ませてきた「密猟」と「不法投棄(遺棄)」という二重のモラル崩壊が浮かび上がってきます。

現地フェリーの発着拠点である竹原市・忠海(ただのうみ)港のスタッフや島内管理者の証言によると、過去には「旅行鞄やリュックサックの中にウサギを詰め込んで船に乗ろうとした観光客」がフェリー改札で不審な動きを見咎められ、荷物検査で発覚して警察へ引き渡された事例が報告されています。忠海港と大久野島桟橋を結ぶフェリー航路(所要約15分)は事実上唯一の一般脱出ルートであり、港湾施設や船内には高精度な防犯カメラが配置されています。島内でどれほど人目を盗んでケージやバッグに捕獲しようと、乗船口の水際で100%露見する防犯包囲網が完成しています。

さらに現場で深刻視されているのが、持ち帰りとは真逆の「家庭で飼えなくなったペットうさぎの持ち込み・遺棄」です。

SNSやネット掲示板上には「ウサギの楽園なら仲間もたくさんいて幸せに暮らせるはず」という極めて無責任で甘い妄想を抱き、島内に自飼いのウサギを捨てて立ち去る飼い主が存在します。しかし、これは愛護ではなく処刑に近い蛮行です。人間から餌をもらって室内で温室育ちしてきたカイウサギは、大久野島の野生アナウサギのテリトリー争いに全く太刀打ちできません。縄張りに侵入した「余所者」として猛烈な集団攻撃を受け、全身を噛み裂かれて衰弱死するか、島の天敵であるカラスや猛禽類に捕食される運命をたどります。

加えて、家庭飼育のウサギが持ち込む外部寄生虫や未知のウイルス、感染症は、抗体を持たない島内のウサギ集団を一網打尽にする壊滅的リスクを孕んでいます。動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)第44条第3項において、愛護動物の遺棄は「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」と明記された重大犯罪です。現在、現地パトロール員や休暇村スタッフは、島に見慣れない純血種や首輪の跡がある個体がいないか目を光らせており、不審人物の特定を進めています。

橋本 菜々子

橋本 菜々子

トレンドリサーチャー

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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