構造一級建築士はなぜ重宝されるのか?年収と合格率のリアルを解剖

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構造設計一級建築士を取得した技術者が次に直面するのが、「組織に残るか、独立するか」というキャリアの分岐点です。

独立して構造設計事務所を開業した場合、意匠設計事務所と比べてリピート率と受注安定度が極めて高いというビジネス上の特性があります。意匠事務所は施主(クライアント)の好みに左右され、毎回コンペやプレゼンに勝たなければなりませんが、構造事務所の顧客は主に「意匠設計事務所」や「工務店・ゼネコン」などのプロフェッショナルです。一度「計算が速く、適判の指摘をスマートに捌ける構造屋」として信頼を勝ち取れば、営業活動を一切行わなくとも次から次へと外注案件が舞い込みます。

一人で独立した場合でも、年間で中規模案件を15〜20本こなせば売上は2,000万円を超え、経費を差し引いた実質年収で1,500万円以上を残すことは難しくありません。構造計算ソフトウェアのライセンス費用(年間数百万円規模)や損害賠償責任保険などの固定費は発生するものの、製造業のような巨額の設備投資は不要です。

ただし、独立には重大な落とし穴もあります。万が一、引き渡した物件の構造計算書に瑕疵が見つかった場合、億単位の損害賠償請求に直面するリスクが常に付きまといます。大手組織に所属していれば会社の法務や包括保険で守られますが、個人事務所では自分自身の資格と財産を担保に業務を行う覚悟が求められます。

井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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