草刈り機のエンジンがかからない原因と現場ですぐ試せる復旧手順
草刈り機のエンジンがかからない原因と現場ですぐ試せる復旧手順の基本情報から最新動向までを徹底的にカバーしました。
前シーズンに使った燃料をタンクに入れたまま冬を越し、春先に引っ張り出して動かないケースでは、ほぼ100%燃料系に問題が潜んでいます。ガソリンは生鮮食品と同じく劣化する物質であり、とくに2ストローク用オイルを混ぜた混合ガソリンは、外気に触れると30日〜2ヶ月程度で急激に酸化が進みます。
劣化した混合ガソリンは特有の異臭(ペンキやニスのような鼻をつく酸化臭)を放ち、淡いピンク色から濁った茶褐色へと変色します。これを放置すると、揮発成分が抜けて残ったオイル分がネバネバしたワニスやタール状のガム質に変化し、燃料経路を閉塞させます。作業前には必ず古い燃料を全量抜き取り、新しく給油所で調合した新鮮な燃料への混合ガソリン劣化と抜き替えを徹底しなければなりません。
燃料を入れ替えても始動しない場合、キャブレターの吸い上げ機能が損なわれています。ここで重要なのが刈払機ダイヤフラム交換時期の見極めです。草刈り機に使われるダイヤフラム式キャブレター(主にWalbro社やZAMA社製)の内部には、エンジンの脈動を利用して燃料を汲み上げるゴム製の極薄膜(ダイヤフラム)が組み込まれています。この膜は劣化燃料や経年変化によってパリパリに硬化したり、逆に伸びて波打ったりします。一般的にダイヤフラムの寿命は2〜3シーズンと言われており、柔軟性を失ったダイヤフラムは燃料をシリンダーへ送れなくなります。
自力で復旧を試みる場合のキャブレターの分解掃除手順は、精密さと清潔さが要求されます。
【キャブレター分解清掃の基本フロー】
1. エアクリーナーボックスを外し、キャブレター本体をエンジンから取り外す。
2. スロットルワイヤーと燃料ホース2本(往路・復路)を破損に注意しながら抜く。
3. キャブ底部のボルトを緩め、ポンプボディ、メタリングダイヤフラム、ガスケットを順に分離する。
4. キャブレタークリーナー(泡タイプ推奨)を微細なノズル穴(メインジェット・スロージェット)に吹き付け、パーツ内の詰まりを溶かす。
5. 詰まりが頑固な場合でも、金属ワイヤーで強く突くと内径を傷つけ燃料調整が狂うため、専用の極細キャブニードルかナイロン毛ブラシを用いる。
6. ダイヤフラムが硬化していれば新品のリペアキット(数百円程度)に交換し、逆の手順で慎重に組み付ける。