アウトレイジ全3部作の相関図と死亡順一覧!裏切りの真相を徹底解説
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シリーズ全編を通じて最も陰湿で、かつ暴力団幹部以上の悪意を放っていたのが小日向文世演じる警視庁組織対策部の片岡刑事です。映画公開当時、映画批評界やネットコミュニティでは「真の黒幕はヤクザではなく警察=片岡ではないか」という議論が巻き起こりました。
片岡が描いた警察内部の出世双六とマッチポンプ
当時の特番インタビューや北野武監督の言及によると、片岡というキャラクターには「暴力団を利用して警察組織内での実績を積み上げる、最も汚い公権力の姿」が投影されています。片岡の目的は、治安維持などという高邁な理念ではありません。
片岡は第1作において、大友組と村瀬組の情報を互いにリークして抗争を激化させ、大友組が窮地に陥ると「刑務所に入れば命だけは助かる」と司法取引を持ちかけました。その一方で、関内会長や加藤若頭とも裏で繋がり、巨額の賄賂を受け取っています。片岡にとって、大友は都合の良い情報源であり、同時にいつでもトカゲの尻尾切りに使える駒に過ぎませんでした。
『ビヨンド』で破綻した片岡の全能感
片岡の策謀が極致に達したのが『ビヨンド』です。加藤が牛耳る山王会の勢力を削ぐため、服役中の大友を無理やり出所させ、かつて大友に顔を斬られた因縁を持つ木村と引き合わせます。最初は反発し合う二人に対し、片岡は「二人で手を組んで山王会を獲れ」とけしかけ、さらに関西の花菱会を引き合わせました。
片岡の青写真は、「大友・木村組+花菱会」対「山王会」の全面戦争を引き起こし、双方の幹部を一網打尽にして自らは警察庁幹部へと上り詰めることでした。しかし、片岡は致命的な誤算を犯していました。ヤクザをチェスの駒のように動かせると過信した結果、暴力の本質を見誤ったのです。木村が山王会の残党に射殺された際、片岡は木村の葬儀の場で再び大友を煽り、花菱会とのさらなる抗争を起こさせようと画策。大友に「これで山王会の幹部を全員やれますよ」と拳銃を手渡した瞬間、大友はその銃口を片岡の額に向けました。
言葉巧みに人を操ってきた片岡が、言葉を発することすら許されず無言で射殺される幕切れは、国家権力の欺瞞が剥き出しの暴力によって粉砕された決定的な瞬間でした。