民事と刑事の決定的な違いとは?警察が動く条件と前科・裁判の全貌
民事と刑事の決定的な違いとは?警察が動く条件と前科・裁判の全貌について見逃せない 理由を厳選して解説いたします。
民事と刑事は手続き上独立しているものの、実務上は極めて密接に影響し合っています。その最たる接点が「示談」です。
刑事事件を起こしてしまった被疑者側にとって、被害者との示談交渉と刑事処分の結果は直結します。被害者に対して謝罪し、被った損害を弁済して「宥恕(ゆうじょ=犯人を許すという文言)」を取り付けた示談書が成立すると、検察官は情状を重視して「起訴猶予(不起訴処分)」とする判断を下しやすくなります。法務省の統計白書データを見ても、財産犯や軽微な傷害事件において示談成立は不起訴率を大きく押し上げる要因です。
ここで重要なのが前科がつく基準です。警察に逮捕されたり取調べを受けたりした段階(前歴)では前科になりません。前科とは「裁判で有罪判決が確定した履歴」を指します。裁判所で懲役刑(実刑)を受けた場合はもちろん、執行猶予が付いた判決や、法廷を開かない略式起訴による罰金刑・科料であっても有罪判決である以上、前科として検察庁のデータベースに一生涯記録されます。前科を回避するためには、検察官が起訴・略式起訴を決定する前の段階で示談をまとめ、不起訴処分を勝ち取ることが法実務上の防衛策となります。
この過程において、弁護士と検察官の役割は対照的です。検察官は公益の代表者として事件を起訴し適正な処罰を求め、被疑者側の弁護士は示談の締結や有利な証拠の提出を通じて不起訴や減刑を目指します。