童謡「鬼のパンツ」の謎を追う!虎柄の理由とフニクリ・フニクラの秘密
童謡「鬼のパンツ」の謎を追う!虎柄の理由とフニクリ・フニクラの秘密を詳しくリサーチ! 読者が気になる トピックの裏側を分かりやすく展開します。
「鬼のパンツ」の陽気で躍動感あふれる旋律を聴いて、即座にイタリアの風景を思い浮かべる人は少なくないはずです。それもそのはず、この楽曲の原曲は1880年にイタリアの作曲家ルイージ・デンツァ(Luigi Denza)が作曲し、ジャーナリストのペッピーノ・トゥルコ(Peppino Turco)が作詞を手がけたナポリ民謡(カンツォーネ)の傑作「フニクリ・フニクラ(Funiculì, Funiculà)」です。
興味深いのは、この原曲が純粋な芸術歌曲としてではなく、純然たる「商業広告(コマーシャルソング)」として制作された点にあります。当時、イタリア・ナポリ近郊の名峰ヴェスヴィオ火山に敷設されたケーブルカー(イタリア語でフニコラーレ:Funicolare)の観光客誘致と利用促進を目的に企画されました。「火山の頂上まで一気に登れる素晴らしい乗り物に乗ろう」と呼びかける内容は、記録に残る「世界最古のCMソング」として音楽史に刻まれています。
日本にこの楽曲が持ち込まれた際、当初は原曲のイタリア語詞を直訳した登山讃歌として紹介されていました。しかし、1970年代に入り、NHKの幼児向け番組『おかあさんといっしょ』で初代うたのおにいさんを務めた田中星児氏が、子どもたちに向けて作詞・紹介したことで状況は一変します。原曲の圧倒的な推進力を持つリズム(6/8拍子)と、「オニのパンツ」という子どもが大好きなフレーズが見事に合致し、瞬く間に日本全国の幼児・児童層へ爆発的に浸透していきました。