脳海綿状血管腫の真実|無症状でも出血?手術基準と最新治療法

脳海綿状血管腫の真実|無症状でも出血?手術基準と最新治療法に関する疑問や疑問点を初心者にも親しみやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。

海綿状血管腫の診断において、脳血管撮影(カテーテル検査)はほとんど役に立ちません。血流が極めて遅い「低血流病変」であるため、造影剤が病変内に満ちず、血管写像に写らない「オカルト血管奇形」と呼ばれる所以です。確定診断において決定打となるのが、MRI検査による微細な信号パターンの解析です。

臨床現場において、海綿状血管腫 MRI所見の代名詞とされているのが「ポップコーン状(桑の実状)コア」と「低信号リム」です。病変内部には異なる時期に生じた微小出血や血栓化、石灰化が混在しており、T2強調画像で高信号と低信号がモザイク状に入り乱れる特徴的な陰影を呈します。

さらに見逃せないのが病変の周囲を取り囲む黒いリングです。微小出血によって漏れ出た血液中のヘモグロビンが分解され、ヘモジデリンという鉄成分となって周囲の脳組織に沈着します。このヘモジデリン沈着はT2強調画像やT2*(スター)画像、磁化率強調画像(SWI)で明瞭な無信号・低信号のリングとして描出されます。最新の高磁場3テスラMRIや7テスラMRIの臨床応用により、かつては見過ごされていた1〜2ミリ大の微細な潜在病変まで鮮明に捉えられるようになりました。

しかし、このヘモジデリンの存在こそが、もう一つの重大な合併症である「海綿状血管腫 てんかん発作」の引き金となります。ヘモジデリンに含まれる鉄イオンが周囲の大脳皮質を慢性的に刺激し、局所的な神経細胞の過剰興奮を誘発するためです。頭痛だけでなく、手足のピリピリしたしびれ、一瞬意識が遠のくような感覚異常(前兆)がある場合、すでに周囲の脳実質への電気的波及が始まっているサインといえます。

佐々木 一輝

佐々木 一輝

ビジネス戦略アナリスト

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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