三角形の内接円の半径を瞬殺!公式の証明と直角三角形の裏ワザ解説
三角形の内接円の半径を瞬殺!公式の証明と直角三角形の裏ワザ解説にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。
高校数学の試験において最も頻出するパターンは、「3辺の長さから内接円の半径を求めよ」という設問です。3辺の長さ$a, b, c$のみが与えられている場合、前述の公式を利用するためには、まず面積$S$を自力で割り出す必要があります。ここには大きく分けて2つのアプローチが存在します。
ルート1:余弦定理と三角比の相互関係を用いる王道手順
文部科学省の学習指導要領に基づく標準的な解法であり、記述式試験で最も減点リスクが少ない手順です。
- 余弦定理で角度のコサインを求める:任意の1角(通常は計算が簡単になりそうな角)に着目し、$\cos A = \frac{b^2+c^2-a^2}{2bc}$ を計算する。
- 相互関係からサインを導く:$\sin^2 A + \cos^2 A = 1$ より、$\sin A = \sqrt{1 - \cos^2 A}$($\sin A > 0$)を求める。
- 三角形の面積を計算する:$S = \frac{1}{2}bc\sin A$ を用いて面積$S$を算出する。
- 公式に代入して半径を決定する:$r = \frac{2S}{a+b+c}$ に数値を代入する。
ルート2:ヘロンの公式を活用する高速ルート
3辺の長さがいずれも整数で、その和が偶数になるなど計算が平易な場合は、ヘロンの公式を用いることで三角比の計算を完全に省略できます。
半周長を $s = \frac{a+b+c}{2}$ と置くと、面積は $S = \sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)}$ で求められます。このとき、内接円の半径$r$は以下のように極めてシンプルな形で表せます。
$$r = \frac{S}{s} = \sqrt{\frac{(s-a)(s-b)(s-c)}{s}}$$
例えば、$a=5, b=6, c=7$ の三角形の場合、$s = \frac{5+6+7}{2} = 9$ となります。ヘロンの公式より $S = \sqrt{9(9-5)(9-6)(9-7)} = \sqrt{9 \times 4 \times 3 \times 2} = 6\sqrt{6}$ です。したがって、内接円の半径は $r = \frac{6\sqrt{6}}{9} = \frac{2\sqrt{6}}{3}$ とわずか3行の計算で導き出せます。