ピロティとは?地震に弱い噂の真相と耐震基準・メリットを徹底解剖

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ピロティ(フランス語:pilotis)とは、元々は「杭(くい)」や「支柱」を意味する建築用語です。現代の建築デザインにおいては、建物の1階部分に居室や外壁を設けず、複数本の柱だけで上層階を支えることで生まれた吹き抜け空間を指します。

建築史におけるピロティの転換点は、20世紀を代表する建築家ル・コルビュジエが1926年に提唱した「近代建築の五原則」にあります。ル・コルビュジエは、従来の重厚な組積造(石やレンガを積み上げる建築)から鉄筋コンクリート造への進化を背景に、次の5つの要素を新しい時代の建築基準として提示しました。

  • ピロティ:建物を大地から持ち上げ、地上レベルに自由な空間と動線を創出する
  • 屋上庭園:建築によって奪われた地上の緑を屋上で回復させる
  • 自由な平面:耐力壁から解放され、室内の間仕切りを自在に配置できる
  • 水平連続窓:壁の制約を受けずに横長の窓を連続させ、均一な採光を確保する
  • 自由な立面(ファサード):構造体と外壁を分離し、外観デザインの制約を取り払う

フランスのパリ郊外に建つ代表作「サヴォア邸(1931年竣工)」に見られるように、ピロティは本来、建物を大地から軽やかに浮かせ、自然光や風、人の動線を敷地内にシームレスに通すための極めて前衛的かつ機能的な思想から誕生しました。

日本国内において、この空間思想は実用的なニーズと合致して急速に広まりました。代表的なのが学校施設におけるピロティ空間です。校舎の1階を通り抜け可能なピロティにすることで、雨天時の児童・生徒の運動場や集合場所、昇降口へのアプローチ、あるいは中庭とグラウンドをつなぐ風通しの良い結節点として重宝されてきました。

一方、都市部の集合住宅では「マンションのピロティ駐車場」としての普及が進みました。限られた敷地面積のなかで、敷地内に居住スペースと法定の駐車・駐輪スペースを両立させる合理的な解決策として、昭和後期から平成にかけて標準的なプランとして定着した背景があります。

林 結菜

林 結菜

ライフスタイル編集者

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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