タイヤのスリップサイン露出は即違反?1箇所で車検落ちの真相と交換基準
タイヤのスリップサイン露出は即違反?1箇所で車検落ちの真相と交換基準についての疑問解決ガイドをご紹介します。
整備工場やタイヤ専門店を取材すると、「中央の溝はたっぷり残っているのに、タイヤの内側だけスリップサインが出ていて車検に落ちた」とショックを受けるドライバーの声が後を絶ちません。この現象を引き起こすのが、タイヤが均等に減らない偏摩耗(片減り)です。
偏摩耗が発生する主な要因は以下の通りです。
- 指定空気圧の過不足:空気圧が低いとタイヤの両肩(ショルダー部)ばかりが接地して摩耗し、空気圧が高すぎると中央部(センター部)だけが帯状に削れます。
- ホイールアライメントの狂い:縁石への接触や段差の乗り越え、サスペンションの経年ヘタリによってタイヤの取り付け角度(トー角やキャンバー角)が狂い、トレッドの内側だけが急速に削れる「内減り」が発生します。
- 近年の車両トレンドによる影響:背が高く車重があるミニバンはカーブ時に外側の肩口が削れやすく、バッテリー重量の重いハイブリッド車やEV(電気自動車)は加速・減速時の強力なトルクによって摩耗速度そのものがガソリン車より約20〜30%早い傾向があります。
特に危険なのが「内減り」です。車を正面から覗き込んでも、外側のトレッド面ばかりが目に入り、奥まった内側の溝の状況には気づけません。車検直前のユーザーが「まだ山があるから大丈夫」と過信し、点検時にリフトアップされて初めて内側のワイヤーやスリップサインが露出している現実に直面するケースが多発しています。タイヤを確認する際は、前輪のステアリングを一杯まで切って、内側のショルダー部まで光を当てて確認する習慣が欠かせません。