心中事件の真相と動機に迫る|なぜ家族を巻き込む悲劇は防げないのか
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ネット上の掲示板やSNSでは、過酷な介護苦や貧困による心中事件に対して「同情を禁じ得ない」「そこまで追い詰めた社会が悪い」といった声が集まりがちです。しかし、司法の場における判断は極めて厳格であり、感情論で免責されることはありません。
まず法律上、無理心中の罪名という独立した犯罪規定は存在しません。同意なく相手を殺害した場合は当然ながら殺人罪(刑法199条)が適用され、仮に相手の懇願や同意があったと主張しても承諾殺人罪・自殺教唆罪(刑法202条)に問われます。
実際の親子心中の判決事例を見ても、情状酌量によって執行猶予が付くケースがある一方、子どもに判断能力がない乳幼児であったり、明確な抵抗の跡が認められたりした場合は、懲役刑の実刑判決が下されるのが通例です。「生き残ってしまった親」は、最愛の我が子を自らの手で殺めたという一生消えない罪責感と、司法による重い刑事罰の双方を背負い続けることになります。