手記『絶歌』の内容と酒鬼薔薇聖斗の現在|出版理由と遺族の叫びを総力検証

手記『絶歌』の内容と酒鬼薔薇聖斗の現在|出版理由と遺族の叫びを総力検証を徹底追究! 読者が気になる トピックの裏側を凝縮して配信します。

この事件と手記をめぐっては、インターネット上で長年にわたり誤った認識や誇張された噂が事実であるかのように語り継がれています。メディア編集部として、客観的証拠に基づきこれらの誤解を是正します。

誤解1:『絶歌』は法律によって発禁処分・回収されたのか?

【真相】法的な発禁処分は一切行われていません。
ネット上では「絶歌は国によって回収された」「違法図書になった」と誤解している人が少なくありません。しかし前述の通り、日本には出版物を強制的に発禁にする法制度は存在せず、憲法上の表現の自由があるため、行政が差し止めることはできませんでした。流通が滞ったのは、あくまで各書店や取次会社の自主的な判断(倫理的配慮)によるものです。

誤解2:元少年Aは事件当時から完全に責任能力を欠いていたのか?

【真相】精神鑑定では「行為の違法性を認識する能力」は認められていました。
当時の精神鑑定では、重度のサディズムや行為障害、発達面での偏りは指摘されたものの、統合失調症などの精神病状態にはなく、自らの行っていることが犯罪であると理解する能力(責任能力)はあったと結論づけられています。だからこそ刑事事件として家庭裁判所に送致され、長期の医療少年院収容という判断が下されました。

誤解3:印税はすべて国や被害者支援機構に没収されたのか?

【真相】日本の現行法では印税を自動的に国が没収する仕組みはありません。
アメリカのサムの息子法のような法体系が日本にはないため、契約上発生した印税は一度加害者本人の口座に支払われます。被害者遺族が民事訴訟の勝訴判決に基づいて口座の差し押さえを行うことは法的に可能ですが、加害者の口座特定や法的手続きの煩雑さ、さらには遺族側の「血のついた金を受け取りたくない」という感情的拒絶が重なり、制度として機能しきれなかったのが実態です。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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