犬が舐めてくる理由とは?部位別の心理と病気サイン【獣医師解説】

犬が舐めてくる理由とは?部位別の心理と病気サイン【獣医師解説】について知っておくべき 注意点を分かりやすく解説いたします。

ネット上には「犬の唾液には殺菌作用があり、人間の口より綺麗」「愛犬のキスは免疫力を高める」といった医学的根拠の乏しい情報が散見されます。しかし、公衆衛生学および感染症の専門分野では、愛犬に過度に顔や口を舐めさせる行為に対して明確な警鐘が鳴らされています。

特に注視すべきは、犬から人へ感染するズーノーシス(人獣共通感染症)予防の観点です。

1. カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症の脅威
犬の口腔内には、常在菌としてカプノサイトファーガ属菌(保有率約74%)やパスツレラ菌(保有率約100%)が存在します。健康な人間であれば感染しても無症状や軽症で済むことが多いものの、高齢者、糖尿病患者、抗がん剤治療中の方など免疫力が低下している人が口元や傷口を舐められると、敗血症や多臓器不全を引き起こし、重篤な転帰をたどる事例が厚生労働省の報告でも確認されています。

2. 粘膜と傷口への接触は厳禁
「愛情を否定するようで心苦しい」と感じる飼い主も多いですが、医学的には感染症リスクを排除することが、人間と動物が共生するための最低条件です。目の粘膜、唇、荒れた肌、小さな切り傷などを舐めさせることは絶対に避けなければなりません。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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