冷蔵庫が冷えない?故障と即断する前の応急処置と修理・買い替え基準

冷蔵庫が冷えない?故障と即断する前の応急処置と修理・買い替え基準についての真相をご紹介します。

インターネット上の掲示板やSNSでは、冷蔵庫のトラブルに関して数多くの民間療法的な対処法が飛び交っていますが、中には製品の寿命を縮めたり、火災やガス漏れのリスクを高めたりする危険な誤解が紛れ込んでいます。

代表的な誤解が「冷えないときは本体の背面や側面を叩くと直る」という昭和の都市伝説です。現在の冷蔵庫は精密な電子基板と極細の冷媒配管(可燃性ガスであるR600a等)で構成されています。衝撃を加えることで配管の接合部に微細な亀裂が生じ、冷媒ガスが完全に抜けて修理不能に陥る重大なリスクがあります。

もう一つの危険な誤解は「霜を早く溶かすためにドライヤーの熱風を吹きかける」「アイスピックで氷を削り落とす」という行為です。庫内のプラスチック壁やエバポレーターのアルミフィンは非常にデリケートです。高熱によって樹脂が熱変形を起こして気密性が失われたり、鋭利な金属で冷媒チューブに穴を開けてしまったりする事故が後を絶ちません。自然解凍以外の急激な加温は絶対に避けるべきです。

また、「出張修理を呼べば古い機種でも部品を交換して直してもらえる」という認識も盲点です。家電製品には製造打ち切り後、メーカーが修理用パーツを保持し続ける義務期間(補修用性能部品の保有期間:冷蔵庫は通常9年)が定められています。製造から9〜10年を超えた製品は、メーカーに修理を依頼しても「部品供給終了」を理由に出張点検費用(約4,000円〜7,000円)のみが発生し、修理できずに終わるケースが多発しています。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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