今日から俺は相良猛の結末と原作違い!磯村勇斗の怪演と強さを解剖
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『今日から俺は!!』における相良猛の結末は、西森博之氏による原作漫画と、福田雄一監督が手掛けた実写映像版(連続ドラマおよび劇場版)とで決定的な乖離が存在します。原作ファンが「少年サンデー史上最も生々しく恐ろしい退場劇」と語り継ぐ原作の最後と、実写版で描かれたドラマチックな結末を比較すると、作品が担うメッセージの違いが克明に浮かび上がります。
原作漫画において、相良は開久高校の頭(トップ)であった片桐智司が三橋・伊藤との抗争を経て身を引いた後、自らが開久の頂点に君臨します。しかし、三橋への異常な執着と復讐心は次第に常軌を逸し、暴走族の力を借りるのみならず、本物の暴力団(ヤクザ)関係者を巻き込むという、高校生の喧嘩の領域を完全に逸脱した凶行へと踏み込みます。伊藤を拉致して凄惨な拷問を加え、理性を失った相良は、最終的に三橋の怒りを買って完膚なきまでに叩きのめされました。
原作における相良の幕切れは極めて冷徹です。三橋に敗北した直後、用済みとなったヤクザ組織に拉致され、車内で拳銃を突きつけられて連れ去られるという、まさに「破滅」と呼ぶにふさわしい最期を遂げます。そこには改心の余地や友情の介在する余白はなく、悪を極めた者が自らの業によって社会の闇に飲み込まれていくという、ハードボイルドかつ容赦のないリアリズムが貫かれていました。
一方、日本テレビ系の実写ドラマ版(2018年)では、この結末に大幅な脚色が施されました。ドラマ第10話(最終回)において、相良は三橋の相棒・伊藤や理子を人質に取り、工場を舞台にした血みどろの最終決戦を仕掛けます。しかし、最後は駆けつけた三橋と伊藤の怒りの前に敗北。開久を追われた相良の元に現れたのは、かつて相良の卑劣さに怒って袂を分かったはずの片桐智司でした。智司はボロボロになった相良を責めることなく、「一緒に来い」と静かに手を差し伸べます。二人は共に街を出て、タコ焼き屋の屋台で汗を流して働くという、爽やかな再生のエンディングを迎えたのです。
さらに2020年の『今日から俺は!!劇場版』では、この二人が開久高校のOBとして登場。北根壊高校の極悪ツートップ(柳鋭次・大嶽重弘)によって蹂躙される後輩たちを救うため、三橋・伊藤と共闘する熱い展開が描かれました。悪のカリスマであった相良が、智司という絶対的な相棒の存在を通じて人間性を取り戻していくプロセスは、実写版独自の最大のカタルシスとして観客の心を掴みました。