腸骨稜を押すと痛い原因とは?位置の確認法と腰痛を防ぐ治し方
腸骨稜を押すと痛い原因とは?位置の確認法と腰痛を防ぐ治し方に関する知りたいポイントを初心者にも親しみやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。
腸骨稜周辺を押した際に生じる痛みは、骨そのものの異常だけでなく、付着する筋肉や通過する神経のトラブルが引き金となっているケースが目立ちます。整形外科やリハビリテーションの臨床現場で特に多く確認される原因は以下の3点です。
第1に、腰方形筋や殿筋群の付着部過緊張が挙げられます。腸骨稜には、体幹を側屈・回旋させる腰方形筋、骨盤を安定させる中殿筋、腹壁を構成する内腹斜筋・外腹斜筋・腹横筋など、主要な筋肉が密集して付着しています。長時間のデスクワークや片側に偏った姿勢を続けると、これらの筋肉が持続的に牽引ストレスをかけ、付着部に微小な炎症と痛覚過敏を引き起こします。
第2に、スポーツ障害として見られる腸骨稜炎(骨端炎・付着部炎)です。走る・蹴る・ジャンプするといった動作を繰り返す競技者において、筋腱の牽引力によって骨膜や骨端軟骨に炎症が生じ、押圧時に強い限局性の激痛を生じさせます。
第3の見落とされやすい病態が、上殿皮神経障害(SCN障害)です。第1〜第3腰神経の後枝から構成される上殿皮神経は、腰背部から腸骨稜を乗り越えてお尻へと走行します。この神経が腸骨稜を越える部位(腸骨稜の後方約7cm付近)で筋膜に絞扼されると、ピンポイントの圧痛とともに臀部や太もも後面へ放散する痛みを引き起こします。