片目の充血はなぜ起きる?痛くない病気の正体と危険な受診目安
片目の充血はなぜ起きる?痛くない病気の正体と危険な受診目安について専門的な視点から解説いたします。最新の情報をご覧ください。
片目だけが充血した際、多くの人がドラッグストアに駆け込み「充血を取る目薬」を購入しようとします。しかし、これは専門医が最も警鐘を鳴らすNG行動の一つです。
ドラッグストアで市販されている「即効で白目を白くする」タイプの目薬の多くには、塩酸テトラヒドロゾリンやナファゾリン塩酸塩といった血管収縮剤が配合されています。これらは拡張した毛細血管を無理やり細く縮めることで一時的に赤みを消しているに過ぎません。薬効が切れるとリバウンド現象で血管が以前より太く拡張し、慢性的な充血(薬剤性結膜炎)を招きます。
特に危険なのが、片目だけ充血したコンタクト装用者です。レンズの汚れや長時間の装用によって角膜上皮が傷つき、そこから緑膿菌やアカントアメーバが侵入して起きる角膜潰瘍の原因と症状を見落とすことになります。角膜潰瘍の初期に血管収縮剤や自己判断の抗菌目薬を差すと、表面の充血だけが隠れ、水面下で細菌が角膜組織を溶かし続けて穿孔(穴があくこと)に至る致命的な遅れを生じさせます。
どうしても受診までの繋ぎとして目の充血に市販目薬をおすすめするとすれば、防腐剤フリーの人工涙液(涙に近い成分)に限られます。異物やアレルゲンを物理的に洗い流す目的以外で、原因不明の片目充血に対して自己判断の薬効目薬を使用するのは避けるべきです。