寝る姿勢のベストは仰向けか横向きか?腰痛・いびきを防ぐ新常識
寝る姿勢のベストは仰向けか横向きか?腰痛・いびきを防ぐ新常識について押さえておきたい 注意点を厳選して解説いたします。
「寝起きが一番腰が痛く、動いているうちに楽になる」という声は整形外科の待合室で日常的に聞かれる。朝起きた時に腰や肩が痛む決定的な理由は、就寝中の局所的な血流阻害と筋肉の硬直(虚血性疼痛)だ。同じ姿勢で長時間固定されると、毛細血管が圧迫されて筋肉へ酸素が行き届かなくなり、疲労物質である乳酸や発痛物質が組織内に蓄積する。
特に腰痛が悪化する寝相の理由として臨床上問題視されるのが、過度な反り腰を誘発する仰向け寝と、極端に背中を丸めた横向き寝である。骨盤が前傾している「反り腰」傾向の人が硬すぎるマットレスで仰向けになると、腰椎と敷寝具の間に隙間ができ、腰部の筋肉が宙に浮いた状態を支えようと一晩中緊張し続ける。逆に、柔らかすぎるマットレスでは最重量部である臀部が沈み込み、「くの字」に腰が折れ曲がって椎間板に強い圧縮応力がかかり続ける。
ここで極めて重要になるのが、寝返りの回数と睡眠の質の関係だ。健常な成人は一晩で平均20〜30回の寝返りを打つ。寝返りは単なる無意識の乱れではなく、同一部位への圧迫を解除して血液とリンパ液を循環させ、椎間板の水分再吸収を促すための生体防衛反応である。身体に合わない寝具や過度な疲労、飲酒によって寝返り回数が10回未満に落ち込むと、翌朝の激痛として跳ね返ってくる。