ジェットコースターは英語で通じない?正しい言い方と由来を徹底解明
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英語圏で19世紀から「ローラーコースター」と呼ばれていた乗り物が、なぜ日本においてのみ「ジェットコースター」という全く異なる名称で定着したのでしょうか。その発火点となったのは、1955年(昭和30年)7月9日にグランドオープンを迎えた「後楽園ゆうえんち(現・東京ドームシティ アトラクションズ)」でした。
終戦から10年、日本が復興から高度経済成長期へと力強く踏み出そうとしていた当時、株式会社後楽園スタヂアム(当時)は、アメリカから最新鋭の本格的コースターを導入することを決定します。しかし、単に「ローラーコースター」として新聞やポスターで告知しても、当時の大衆にはその未曾有のスピード感や衝撃が直感的に伝わりません。
そこで白羽の矢が立ったのが、当時世界中で商業飛行競争が激化し、未来の象徴として大衆を熱狂させていた「ジェット旅客機」でした。時速55km・全長約550mという当時の国内最高スペックを誇る乗り物に対し、「ジェット機のように猛スピードで疾走するレールウェイ」というイメージを重ね合わせ、開発陣が銘打った商標名こそが「ジェットコースター(Jet Coaster)」だったのです。
当時の報道記録や社内広報資料によると、開園初日には記録的な大行列ができ、大卒初任給が約1万円前後の時代に1回100円という決して安くない料金設定でありながら、押し寄せた群衆によって連日満員札止めとなりました。新聞各紙が「まるでジェット機に乗ったようなスリル」と書き立てたことで、この一企業の登録商標は瞬く間に日本全国へ波及し、普通名詞化していったのです。