なぜ子供時代の「怖い絵本」はトラウマとして心に残り続けるのか
なぜ子供時代の「怖い絵本」はトラウマとして心に残り続けるのかの全貌を詳しく解説してご紹介します。
歴史を紐解けば、福音館書店などが長年育んできた名作童話や伝承文学にも、容赦のない悲劇や不条理な恐怖が色濃く組み込まれていた。岩崎書店の「怪談絵本」シリーズは、まさにそうした伝統的な児童文学の遺伝子を現代的に再解釈した到達点と言える。
絵本における恐怖とは、決して悪趣味な嫌がらせではない。世界の理不尽さや不可解なものへの畏怖、死の回避不可能性を、安全な紙の上で疑似体験させる「心のワクチン」なのだ。震える手でページをめくり、最後に自らの手で本を閉じる――この一連の体験こそが、子供たちにとって未知の不安を乗り越えるための重要な心理的プロセスとなっている。