白菜の黒い点々は食べられる?カビとの見分け方とゴマ症の正体

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白菜の葉ショウ(白い軸の部分)や葉先に現れる小さな黒い斑点は、農業や流通の現場で「ゴマ症(Sesame spot)」と呼ばれています。胡麻を散らしたように見えることから名付けられた生理障害の一種であり、カビや細菌による感染症、虫食いや害虫の糞などではありません。

この黒い点々の直接的な正体は、白菜自身が作り出したポリフェノールです。白菜の細胞内には抗酸化物質であるポリフェノールが含まれており、栽培環境や収穫前後の外的刺激によって細胞内の酵素が活性化すると、ポリフェノールが酸化して黒褐色の色素(メラニン様物質)へと変化します。これが表皮の細胞壁に蓄積し、肉眼で黒い粒のように見える仕組みです。

ゴマ症が引き起こされる主な原因として、農林水産省や各都道府県の農業総合研究センターの栽培実験において以下の要因が特定されています。

  • 硝酸態窒素の過剰吸収:土壌中の窒素肥料が多い環境で急激に成長すると、白菜の細胞内に硝酸態窒素が過剰に蓄積し、細胞の生理バランスが崩れてポリフェノールが合成されやすくなる。
  • 急激な温度変化や過剰な水分:結球期の低温や急激な寒暖差、長雨や多湿などの気候ストレスを受けると、自己防衛反応として酵素活性が高まる。
  • 収穫後の保管環境:収穫後も白菜は呼吸を続けており、高温下での保管や過度な密閉によるエチレンガスの影響で斑点が増加することがある。

つまり、白菜の黒い斑点は外から付着した汚れではなく、白菜が厳しい環境下で生き抜くために起こした自然な防御反応の痕跡といえます。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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