アキレス腱断裂から歩けるまで何ヶ月?手術・保存の回復差と復帰の全貌
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治療開始から数週間が経過すると、患者の関心は「いつ装具が外れるのか」「いつ松葉杖を手放せるのか」というリハビリテーションの進展へと移ります。整形外科の最新治療方針において核となるのが、機能的装具を用いた「段階的荷重(早期運動療法)」です。
かつては膝下から足首を完全に固めるギプスを6〜8週間巻き続ける固定療法が主流でしたが、関節の拘縮(関節が固まること)やふくらはぎの筋肉の著しい萎縮を招く要因となっていました。現在の臨床では、術後または受傷後1〜2週間の初期安静を経て、速やかに底屈位(つま先を下に向けた状態)を保持する専用の歩行用装具へ切り替える手法が標準化されています。
歩行用装具のかかと部分には、数枚のヒールウェッジ(高さ調整用の敷板)が組み込まれています。アキレス腱に過度な引っ張りストレスをかけないよう、最初はかかとを高く上げた角度からスタートし、1〜2週間ごとに敷板を1枚ずつ抜いて徐々に足首を直角(中間位)へと戻していくのがリハビリの王道スケジュールです。
松葉杖なしで歩ける時期は、装具を装着した状態であれば受傷後4週〜6週前後に訪れます。足底全体で体重の半分を支える「1/2部分荷重」から始め、痛みがなければ「全荷重歩行」へと移行。装具のサポートがある限り、この段階で両手の松葉杖を返却することが可能になります。
そして、すべての敷板が抜け、足首が90度まで痛みなく曲がることを確認した受傷後6〜8週(手術)あるいは10〜12週(保存)のタイミングで、いよいよ歩行用装具が外れます。ただし、装具を外した初日は、ふくらはぎの筋力が極端に低下しているため「自分の足首ではないような頼りなさ」を覚えるのが通常です。靴底のクッション性が高いスニーカーを履き、家の中での伝い歩きから慎重に素足歩行の感覚を取り戻していきます。