紅蓮の錬金術師キンブリーの美学と最期|なぜ悪役なのに惹かれるのか
紅蓮の錬金術師キンブリーの美学と最期|なぜ悪役なのに惹かれるのかに関する専門家の意見を詳しく解説いたします。
キンブリーという怪物が歴史の表舞台でその牙を剥いた最大の事件が、アメストリス軍による「イシュヴァール殲滅戦」でした。多くの国家錬金術師が民間人の虐殺に心を病み、良心の呵責に苛まれる中、キンブリーだけは平然と自らの任務を全うしました。それは決して感情が欠落しているからではなく、「戦場において命を奪う覚悟を決めて引き金を引いた以上、その現実から目を逸らすのは死者への冒涜である」という彼独自の思想によるものです。
戦功を挙げた後、軍上層部から支給された賢者の石の返還を求められた際、キンブリーは迷うことなく指揮官たちを爆殺。賢者の石を奪って自らの胃袋に収め、中央刑務所に収監される道を選びました。組織の利害など眼中にない予測不能の危険人物として、軍部すらも彼を完全にコントロールすることはできませんでした。このイシュヴァールでの暗躍こそが、後のホムンクルス陣営との結託へと繋がっていく重要な分岐点となります。