豚バラカレーが劇的に化ける!プロ直伝の下処理と至高の隠し味
豚バラカレーが劇的に化ける!プロ直伝の下処理と至高の隠し味にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。
下茹でを終えた肉を、そのまま煮込み鍋へ放り込んではいけない。カレー研究家の水野仁輔氏が長年提唱してきたように、スパイス料理における香りの土台は、肉の表面で起きる化学変化によって決定づけられる。加熱されたアミノ酸と糖が結びつくメイラード反応だ。
熱したフライパンに油は引かず、下茹でして水気を拭き取った肉の表面を強火で一気に焼き付ける。パチパチと乾いた音を立てながら、香ばしいキツネ色の焼き色がついていく。このメイラード反応によって生まれた褐色のクラスト(焦げ目)こそが、煮込み液に溶け出して香ばしさと旨味の層を形成する。鍋底に張り付いた旨味の結晶を少量の水やワインでこそげ落とし、余すことなくルウに還元する。このひと手間を惜しまない者だけが、澄んだ芳醇さを手にできる。