口腔底癌の初期画像と口内炎の差|舌裏のしこりを見極める受診基準
今注目を集めている 口腔底癌の初期画像と口内炎の差|舌裏のしこりを見極める受診基準について、主要な情報を分かりやすく掲載しています。
大学病院やがんセンターの頭頸部外科で治療を受けた患者の手記を分析すると、共通して浮かび上がるのが「市販の口内炎パッチやビタミン剤を使いながら1〜2ヶ月放置してしまった」という痛恨の後悔です。50代男性の闘病記には、次のような生々しい記録が残されています。
「歯の裏の歯茎と舌の間が少し赤く、擦れるような違和感があった。市販薬を塗ると一時的に痛みが和らいだ気がして、『仕事が落ち着いたら歯医者に行こう』と先延ばしにしていた。だが、2ヶ月後に触ってみると小石のような硬いしこりに成長しており、診断結果はステージ2の口腔底癌だった」
臨床の最前線に立つ口腔外科医も、「口内炎の薬を処方されて漫然と通い続け、改善しないまま紹介状が出されるまでに時間がかかる例が今も存在する」と警鐘を鳴らします。口腔底がんは進行すると舌の付け根や下顎骨(あごの骨)へと急速に浸潤し、さらに首のリンパ節へ早期に転移する傾向があります。進行した段階で切除手術を行う場合、下顎骨の一部合併切除や腹部・太ももからの組織移植(再建手術)を余儀なくされます。
大規模な手術となれば、生命は助かっても口腔底がんの手術後遺症として、言葉が不明瞭になる構音障害や、食事をうまく飲み込めない嚥下障害が長期にわたって残ります。「あのとき、治らないと気づいた時点ですぐ専門外来に行っていれば」という患者の告白は、早期受診の重みを物語っています。