高張性脱水とは?低張性との違いや危険な初期症状・輸液治療をプロが解説

高張性脱水とは?低張性との違いや危険な初期症状・輸液治療をプロが解説の背景について、分かりやすい解説を取りまとめてご紹介します。

臨床の第一線や介護施設では、高張性脱水が日常の思いがけない隙間から発生しています。医療関係者の報告や看護手記、SNSに寄せられる現場の切実な声から、その実態が浮き彫りになっています。

「熱発した認知症の入所者様が夜間に急に暴れ出し、認知症の周辺症状(BPSD)が悪化したと報告された。翌朝の採血でNaが156mEq/Lまで急騰しており、高熱による不感蒸泄の増大と水分摂取不足が重なった重度の高張性脱水だった。血圧が下がっていなかったため誰も脱水を疑わなかった」という病棟看護師の記録は、現場の落とし穴を象徴しています。

また、在宅介護を担う家族からも「夏場にエアコンの効いた部屋にいたのに、母の体が異常に熱くなり、呼びかけへの反応が鈍くなった。喉が渇いたとは一言も言わなかった」という声が多数上がっています。高齢者は加齢によって口渇中枢の感受性が低下しており、体が極度の脱水状態にあっても「水を飲みたい」と自覚できないケースが日常茶飯事です。言葉による訴えがないことと、体が潤っていることは同義ではありません。

さらに盲点となるのが、脳卒中後遺症などで経管栄養(胃ろうや経鼻チューブ)を行っている患者のケースです。カロリーやタンパク質を確保するために濃厚流動食を投与しているにもかかわらず、白湯(フラッシュ水)の注入量が不足していると、高濃度の溶質を尿中に排泄するために体内の水分が奪われ、医原性の高張性脱水を引き起こしてしまう現場事故が後を絶ちません。インアウトバランス(水分出納)の計算ミスが、静かに患者を危険へ追い詰めているのです。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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