医学博士とは?医師との違いや「意味ない」と囁かれる実態を徹底解剖
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街の診療所や大病院で診察を行うドクターは全員が医学博士なのかといえば、事実は異なります。根底にある医学博士と医師の違いは、「国家資格(免許)」か「学術称号(学位)」かという制度上の境界線にあります。
医師とは、大学の医学部医学科(6年制)を卒業し、医師国家試験に合格して厚生労働大臣から付与される医療行為の免許です。人の体にメスを入れたり、処方箋を発行したりする独占業務は医師免許にのみ認められており、これを持たなければ医療行為は一切行えません。
対する医学博士(正確には1991年以降の学校教育法改正により「博士(医学)」)は、大学院の博士課程を修了し、独創的な研究論文を提出して医学博士号の学位論文審査に合格した者に授与される最高位の学歴です。つまり、医師免許を持たない基礎科学者であっても医学博士になることは法的に可能であり、逆にどれほど名医と呼ばれるベテラン外科医であっても、論文を書いて審査を通っていなければ医学博士ではありません。
さらに混同を招きやすいのが、国際基準における呼称です。医学博士の英語表記とPhDの関連性を見ると、日本の医学部を卒業した学士は英語圏で「M.D.(Medical Doctor / 専門職学位)」と称され、大学院で取得した博士(医学)は「Ph.D.(Doctor of Philosophy in Medicine)」や「D.M.Sc.」と表記されます。欧米ではM.D.=臨床医、Ph.D.=研究者としてのライセンスという区分が極めて厳密に運用されています。