「応対」と「対応」の違いは?恥をかかないビジネスマナー決定版
「応対」と「対応」の違いは?恥をかかないビジネスマナー決定版の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。
ホテルや高級百貨店といった接客業、あるいは企業と顧客を直接つなぐカスタマーサポート(CS)の現場では、「応対」と「対応」の捉え違いが致命的な顧客離れを引き起こすことがある。
ある大手EC事業者のカスタマーサポートで実際に起きた事例だ。返金手続き自体は規約通り迅速に行われたため、システム上の「対応」としては完璧だった。しかし、問い合わせた顧客から届いたレビューは星一つ。「マニュアル通りの機械的な返答で、こちらの困惑に寄り添う姿勢が一切感じられなかった」という酷評だった。原因は明白だ。担当者が処理という「対応」に集中するあまり、相手の心情に配慮する「応対」の視点を完全に欠かしていたのである。
顧客が満足感を抱くのは、単にトラブルが解決された時だけではない。自分の困りごとに共感し、丁寧な言葉遣いと温かい姿勢で接してくれたという「質の高い応対」を実感した時だ。接客業の現場においては、「対応の正確さ」と「応対の心地よさ」の双輪が揃って初めて顧客体験が完成する。