日本史実況中継は終わらない?早慶合格ルートと新課程の真実を徹底解剖

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大手予備校の進路指導担当者が「毎年、秋口になると実況中継の第2巻(中世・近世)あたりで立ち往生した受験生が相談に駆け込んでくる」と語るように、本書の挫折率は講義系参考書の中でもトップクラスです。なぜ多くの受験生が途中で息切れしてしまうのでしょうか。そこには、本書の特長と学習者の認知負荷に起因する明確な構造的理由が存在します。

最大の日本史実況中継 終わらない理由は、本編4巻と別冊を合わせると合計1,800ページ超・文字数にして文庫本十数冊分に匹敵する圧倒的なボリュームにあります。学校の教科書が約400ページであることを踏まえると、その情報密度は凄まじいものがあります。失敗する受験生は、この長大な講義録を英語の長文読解のように1ページ目から一字一句漏らさず暗記しようと試みます。その結果、鎌倉時代や室町時代に差し掛かる頃には古代の知識が完全に抜け落ち、絶望感から途中で投げ出してしまうのです。

エビングハウスの忘却曲線が示す通り、人間の脳は一度インプットした情報を復習しなければ1カ月後には約8割を忘却します。全4巻を通読するのに3カ月もかけていては、最初の第1巻の内容が頭に残っていないのは当然の帰結です。難関大に合格した先人たちは、決して頭から愚直に読み進めるだけの勉強法は採っていません。目次を活用して全体の見取り図を把握し、過去問や問題演習で躓いた箇所をピンポイントで深掘りする「逆引きの辞書」として機能させているのです。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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