妾婦の読み方と意味は?娼婦との違いや妾制度の歴史的真相を徹底解剖
妾婦の読み方と意味は?娼婦との違いや妾制度の歴史的真相を徹底解剖について見逃せない 理由を厳選して解説いたします。
「妾婦」という概念を語る上で外せないのが、中国戦国時代の儒学者・孟子が遺した「妾婦の道(しょうふのみち)」という有名な教えです。『孟子』滕文公下篇に記されたこの言葉は、現代を生きる私たちにとっても鋭い問いを投げかけています。
孟子は、主君や権力者の意向を伺い、ただ相手の機嫌を損ねないようにペコペコと従う生き方を「以順為正者、妾婦之道也(順をもって正となすは、妾婦の道なり)」と痛烈に批判しました。嫁いだ身として夫の命にひたすら従順であることが美徳とされた当時の女性の境遇をなぞらえ、自分の信念を持たずに権力へ阿諛追従(あゆついしょう)する男性官僚たちの卑屈さを痛罵した比喩表現です。
これに対し、孟子が対極の理想として掲げたのが「大丈夫(だいじょうふ)」の精神でした。天下の正しい道を歩み、富貴に惑わされず、貧賤に屈せず、武力や権威にも屈しない自立した生き方こそが本物の人間であると説いたのです。単に女性のあり方を論じたのではなく、組織や強者に対して無批判に従属し、自己決定権を手放してしまう人間の弱さを抉り出した思想として、今なお古典の至言として引用され続けています。