娘の出産で親が仕事を辞めるのは正解か?孫育て退職で後悔する深層理由
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娘の出産に合わせた早期退職がもたらす最大の痛手は、老後の命綱である年金受給額の大幅な目減りです。50代から60代前半にかけての数年間は、厚生年金の報酬比例部分を上積みするための極めて重要な時期に該当します。この期間に職を辞して国民年金の第1号被保険者になったり、夫の扶養に入ったりすることで、将来受け取れる公的年金は一生涯にわたって減額され続けます。
民間シンクタンクや社会保険労務士の試算によると、例えば平均月収30万円の女性が60歳定年を前に55歳で退職した場合、65歳以降に受け取る厚生年金は年額で約10万〜15万円、85歳までの20年間で200万〜300万円規模の損失が生じます。これに本来得られるはずだった5年分の給与収入(約1800万円)や退職金の減額分を合算すれば、世帯が失う生涯資産は2000万円を容易に超えていきます。
さらに見落とされがちなのが、親世代の再就職難易度の高さです。一度職場を離れた50代〜60代女性が、孫の手が離れた後に同等の待遇で再就職することは極めて困難なのが労働市場の冷徹な現実です。パートやアルバイトの求人はあっても、体力的に過酷な業務や最低賃金水準の現場が多く、退職前のキャリアや収入水準を取り戻すことは容易ではありません。