うつ病のサインは顔に出る?表情喪失と仮面様顔貌の真実【専門医解説】

うつ病のサインは顔に出る?表情喪失と仮面様顔貌の真実【専門医解説】の具体的な内容に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。

「会話中に相槌は打つものの、眉ひとつ動かない」「こちらの目を真っ直ぐ捉えず、視界の端がぼんやりと霞んでいるように見える」。こうした違和感の正体は、大うつ病性障害に見られる精神運動制止(せいしんうんどうせいし)に起因しています。意欲や喜びを司るドーパミンやノルアドレナリン、セロトニンといったモノアミン神経伝達物質の分泌が枯渇すると、思考の制止だけでなく、全身の運動機能や筋緊張の調節にもブレーキがかかります。

なかでも顕著なのが、医学的に仮面様顔貌(かめんようがんぼう)の理由として指摘される表情筋の活動停止です。人間の顔面には30種類以上の筋肉が存在し、大頬骨筋(だいきょうこつきん)や笑筋などが連動して感情を表出します。しかし、脳の前頭葉から運動神経への指令伝達が遮断されると、筋肉が弛緩したまま固定され、あたかも無機質な能面や仮面を着けているかのような状態に陥ります。これが、周囲から見て「何を考えているのか読み取れない」と感じるうつ病による表情喪失の正体です。

さらに見逃せないのが、うつ病の目つきの変化です。健常時であれば相手の視線に自然と追従するアイトラッキング(視線停留)機能が、情動の低下に伴って著しく衰えます。取材に応じた精神科専門医は次のように指摘します。「うつ病患者の目は、相手を見ているのではなく、無限の空間をただ凝視しているように映ります。瞳孔の明暗反射や瞬きの頻度が不自然に低下し、光を失ったような『虚ろな眼差し』になるのが決定的なサインです」。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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