山一證券はなぜ潰れた?簿外債務の真相と元社員たちの今
山一證券はなぜ潰れた?簿外債務の真相と元社員たちの今についての最新情報を徹底解説します。
山一證券が経営破綻に至った根本的な理由は、単なるバブル崩壊による市況悪化ではありません。本質は、「顧客への違法な損失補填」と、それを隠し通すために行われた「飛ばし」と呼ばれる巨額の簿外債務、そして企業ぐるみの隠蔽体質にありました。
1980年代後半のバブル経済期、証券会社各社は法人顧客を囲い込むため、「営業特金(特定金銭信託)」や「ファンド・トラスト」を舞台に、非公式に一定の利回り(利回り保証)を約束して資金を集めていました。しかし、1990年初頭から株式市場が急落すると、顧客の口座には莫大な含み損が発生します。本来であれば損失を確定して顧客に返却すべきところを、名門としてのプライドと大口顧客の離脱を恐れた山一證券は、自社で損失を肩代わりする道を選びました。
この損失を帳簿から消し去るために使われた不正な手口が「飛ばし」です。決算期の異なるペーパーカンパニーや休眠会社を海外などに設立し、決算直前に含み損を抱えた有価証券を簿価で転売。決算期が過ぎると買い戻すという操作を繰り返しました。市場が回復すれば損失を解消できるという甘い見通しは裏切られ、雪だるま式に膨らんだ隠蔽債務は、最終的に2,600億円超という天文学的数字に達しました。