ヤクザと暴力団の違いとは?法律上の定義と暴対法後の実態を徹底解剖
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「組員というだけで、まともな生活は一切送れない」。大手指定暴力団の元直参幹部が自著や手記で語った告白は、現代の暴力団が置かれた過酷なリアリティを浮き彫りにしています。
警察庁が公表する公式発表資料によると、全国の暴力団構成員および準構成員等の総数は、ピーク時であった1963年(昭和38年)の18万4,100人から一貫して減少を続けています。2000年代初頭まで約8万〜9万人台を維持していた勢力は、直近の集計において2万人台前半からさらに漸減しており、歴史的低水準を更新し続けています。さらに深刻なのが人員構成のゆがみで、構成員の5割以上が50代以上、60代・70代の高齢組員が多数を占めるという「組織の限界集落化」が進行しています。
この壊滅的打撃の契機となったのが、2011年までに全47都道府県で整備された「暴力団排除条例(暴排条例)」の影響です。この条例により、一般企業や市民に対して「暴力団への利益供与」が厳罰化されました。その結果生じたのは、徹底的な社会的生活基盤の遮断です。
現場の捜査関係者や元関係者の証言によると、現役組員は以下の制限を無条件に課されます。
- 銀行口座の新規開設の拒否(既存口座の凍結・強制解約)
- 本人名義での携帯電話・スマートフォンの契約不可
- 賃貸住宅の入居契約や不動産の購入不可
- クレジットカードの発行停止および保険の加入拒絶
- 家族名義での契約も「詐欺罪」として立件される法的リスク
かつて暴力団の資金源(シノギ)の代名詞であった、繁華街の飲食店からの「みかじめ料(用心棒代)」徴収や公共工事への介入、企業恐喝はほぼ機能不全に陥りました。現在残された資金源は、特殊詐欺グループへのインフラ提供、違法薬物の密売、さらには産業廃棄物の不法投棄やオンラインカジノの胴元など、より隠蔽性の高い犯罪へと変貌を遂げています。上納金を工面できずに自ら命を絶つ幹部や、日々の生活費に困窮して万引きで逮捕される末端組員の姿は、もはや珍しいニュースではありません。