幽霊族の鬼太郎はなぜ最後の生き残りに?滅亡理由と両親の壮絶な過去
幽霊族の鬼太郎はなぜ最後の生き残りに?滅亡理由と両親の壮絶な過去の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉でまとめました。
鬼太郎のルーツを語る上で欠かせないのが、父と母の過酷極まりない生涯です。原作漫画『墓場鬼太郎』において、父親は全身を包帯で巻いた重病人として登場し、すでに目が見えず声もかすれるほど衰弱していました。この父親がかつてどのような人物であったかを鮮烈に掘り下げたのが、2023年公開の映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』です。
映画劇中で水木という復員兵のサラリーマンから「ゲゲ郎」の通称で呼ばれた父親は、銀髪をたなびかせ、幽霊族特有の卓越した身体能力と深い慈愛を併せ持つ美しき青年として描かれました。彼は行方不明となった最愛の妻・岩子を探し求め、日本の政財界を牛耳る龍賀(りゅうが)一族が支配する因習深い寒村・哭倉村(なぐらむら)へと潜入します。
そこで暴かれたのは、人間側の底知れぬ悪意でした。龍賀一族は、戦後日本の経済復興を支える超人的疲労回復製剤「M」の原材料として、幽霊族の生命力に満ちた生血を利用していたのです。母親の岩子は一族に捕らえられ、生きたまま血液を抜き取られる凄惨な実験台にされていました。身重の体でありながら人間の欲望の犠牲となった岩子と、妻を救うために命を賭して戦ったゲゲ郎。映画が描いたこの過去は、原作の「病に倒れた幽霊族の夫婦」という淡々とした設定の裏に、どれほど過酷な人間の収奪があったかを補完する決定打となりました。