人工関節で障害者手帳は取れない?基準改定の真相と3級4級の条件

人工関節で障害者手帳は取れない?基準改定の真相と3級4級の条件の重要なポイントについて、分かりやすい解説を詳しくお届けします。

ネット上のQ&Aサイトや医療系コミュニティで頻繁に見られる「人工関節を入れても手帳は交付されなくなった」という情報の正体は、完全な制度廃止ではなく認定要件の厳格化です。歴史を遡ると、2014年(平成26年)4月に実施された厚生労働省の人工関節 障害者手帳 基準改定が大きなターニングポイントとなっています。

それ以前の旧基準では、人工関節置換術を1関節(片側)に受けた時点で、機能障害の程度にかかわらず原則として身体障害者手帳4級が、両側であれば3級が一律に認められていました。しかし、インプラント技術の飛躍的向上と低侵襲手術(MIS)の普及によって、術後に痛みが消失し、健常者とほぼ変わらない歩行機能を取り戻す患者が急増しました。これを受け、厚生労働省の専門検討部会は「関節機能が著しく回復しているにもかかわらず一律に手帳を交付し続けることは、制度本来の趣旨にそぐわない」と判断し、人工関節置換術 障害認定基準の抜本的見直しに踏み切った経緯があります。

現在の制度下では、インプラント置換そのものが評価対象になるのではなく、「術後もなお日常動作に支障をきたす機能障害(拘縮や可動域の制限、筋力低下)がどれだけ残っているか」が厳密に診査されます。つまり、「手帳が一切もらえなくなった」のではなく、「機能回復が順調な人は手帳の対象から外れ、重い後遺障害や可動域制限が残る人のみが手帳を受け取れる」という形へと正常化されたのが事実です。

松本 悠斗

松本 悠斗

サステナビリティ研究家

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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